大阪万博、滋賀県ブースにて、映像システム「キネティック・ライト・ビジョン」へEtherCAT対応モーターが採用されました。

大阪・関西万博(期間:2025年4月13日~10月13日)、関西パビリオン・滋賀県ブースで、
株式会社ルーセントデザインが企画した光アートシステム「キネティック・ライト・ビジョン*」による、
450個の球体と光がシンクロして動く空間アートが展示されます。

この「キネティック・ライト・ビジョン」に当社が取り扱うEtherCAT対応クローズドループステッピングモーターが採用されました。


*キネティック・ライト・ビジョン(KLV : Kinetic Light Vision):
極細ワイヤーで球体を吊り下げ、半透明のアクリル球体1つ1つに特殊な照明を投光。
極めて滑らかなモーター制御によって上下に動かすことで、空間内に球体が浮遊しているかのような表現を可能としたLUCENT独自の空間表現システム。
わずか0.2度という超挟角の特殊なフルカラー制御照明を専用に開発。繊細なモーションと、色彩豊かな照明による光の球体が作り出す世界初の空間システム。
(特許出願中)
引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000026058.html

提供:株式会社ルーセントデザイン

ストーリー

きっかけは、ルーセントデザイン社からホームページを通じて、モーターのご相談でした。

当社でヒアリングした結果、汎用コントローラーの仕様を超える数百軸の制御、モーション制御、会場の電源容量の制約、省スペース・省配線化、限られた予算という多くの難題を抱えた案件でした。

まずは省配線、多軸制御可能なEtherCATの採用、EtherCATに対応した小型モーター、コントローラーという要件を定め、当社が販売するFASTECH製クローズドループステッピングモーター、PC+リアルタイムOSというシステム構成を検討しました。

制御に関しては、リアルタイムOS「INtime」を販売し、EtherCATの制御に実績のあるマイクロネット社に開発を依頼。
当社では全体構成の取りまとめ、モーター選定、実験治具の提供、ワイヤーの揺れを抑える機構の提案、限られた電源容量の中での制御方法の提案を行い、前例のないシステムの実現に努力しました。

結果、各社の協力もあり、450個の球体と光がシンクロして動く「キネティック・ライト・ビジョン」を実現できました。

システム構成

技術ポイント

・省配線・省スペース
FASTECH製クローズドループステッピングモーターを採用
型式:Ezi-SERVOⅡ-EC-ALL-42M-A-BK-R
EtherCAT+ドライバー+モーターの一体型の為、ハード的な配線はとてもシンプル。
モーターへの制御はフィールドバスEtherCATを使用しLANケーブル1本をデージチェーンで450軸を接続。

・制御について
マイクロネット社で開発。
コントローラーからの遅く(250Kbps, リフレッシュレート44Hz)荒い位置データ(256諧調)をパソコンのスムージング機能ソフトウェアによって細かくし、リアルタイムOS INtimeを使って高速(4ms周期)に位置データをモーターに送信し、速度リップルが少ない滑らかな動作、制約のない自由な動作、450軸同期制御を実現。

450個の球体が光と連動して動く美しく鮮やかな空間アートをぜひ大阪万博滋賀県ブースでご覧ください。

お問い合わせ

当社では、モーターからコントローラーまで多種多様にわたるモーションコントロール製品の開発、販売をしています。
長年にわたるモーションコントロール製品の開発から得た広い知識・経験・業界ネットワークによりモーションコントロールシステムの実現に向けた提案をいたします。
モーションコントロールに関するお問い合わせお待ちしております。

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