G9006を使用したMotionnet®のIIoT機能拡張


「G9006」は、高速シリアル通信Motionnetの機能拡張LSIです。
このLSIには、2つの動作モードがあります。

1つは、ローカルLSIとしてセンターLSIとI/O通信する「ローカル動作モード」です。
この動作モードは、簡単にADCやDACのようなローカルユニットを実現できます。
別途CPUは必要ですが、データ通信を使用せず、最長で32byteの送受信が可能です。

もう1つは、MotionnetラインのI/O通信を傍受する「モニター動作モード」です。
この動作モードは、稼働中のMotionnetをIIoTシステムなどに機能拡張できます。

ハードウェア構成例

センターユニットなどのシステム変更は必要なく、稼働中のMotionnetに追加できます。
デバイス番号を使用しないので、64局を接続済みのラインにも追加できます。

図1. ハードウェア構成例

図1のように、G9006搭載ボードを追加すれば、稼働中のMotionnetがIIoTシステムになります。
ローカルユニットのポート変化割り込み情報は、CPUボードで読み出します。
CPUボードにEthernet機能が内蔵されていれば、そのままクラウドサービスを利用できます。

ソフトウェア記述例

ローカルCPUからは、動作モードと、ポート変化割り込みの監視対象を設定します。
準備ができたら操作コマンドでMotionnetに接続させて、I/O通信の傍受を開始します。
割り込み信号でポート変化をチェックし、監視対象のポート変化情報を読み出します。
収集したポート変化情報からは、稼働回数や稼働時間などの稼働実績を算出できます。
これらをクラウドにアップロードすれば、IIoTとして利用できます。

以下に、G9006アクセスの記述例(累計稼働時間の算出)を掲載します。

(これらは記述例のため、ご期待の動作を保証するものではありません。)

クラウドサービス利用例

IoTデータ可視化サービスAmbient』を利用した活用例をご紹介します。

例えば、モーション制御のローカルボードからは、動作の開始と停止を読み出せます。
電源投入からの累計稼働回数や累計稼働時間、最長稼働時間などをモニタリングできます。
これらはアクチュエーターの整備時期や交換時期の把握に利用できます。


図2. 「IoTデータ可視化サービスAmbient」利用例(00h~07h)

図2.のように、モニター動作モードを使えば、MotionnetをIIoTシステムに機能拡張できます。
クラウドサービス次第では、イエローゾーンやレッドゾーンを設定した監視や管理も容易です。
上図の例では、03hの累計稼働回数や累計稼働時間がレッドゾーンで整備時期と想定できます。

また、最長稼働時間を見ると、こちらの上限もオーバーのため、何らかの異常を疑えます。
I/O制御のローカルボードならば、スイッチ操作回数やソレノイド制御回数なども把握できます。

動画

Motionnet®機能拡張LSI G9006

G9006は、Motionnetのローカルデバイスとして、製品紹介しております。
G9006製品ページ

G9006は、評価基板の無料貸し出しサービスを行っております。
お手持ちのCPUボードと、稼働中のMotionnetシステムで、お試しいただけます。
G9006評価基板の無料レンタルサービス

特集に関するお問い合せ

内容で分からないところがある、MotionnetやG9000シリーズについて詳しく聞いてみたい。
等ありましたら、お問い合せください。

後日、弊社担当よりご連絡差し上げます。

個人情報保護について