PULSERVOと他社製品で停止位置精度を比較してみた。

はじめに

ステッピングモーター最大の欠点は「脱調」といい、
モーターのトルクより大きな負荷が加わると位置がずれてしまう現象です。

ステッピングモーターには位置検出機構がないために、脱調しそうになっても戻す方法がないからです。
これを「オープンループ」といいます。

ステッピングモーターに位置検出機能(エンコーダー)を付け、脱調を防ぎ、
位置検出機能からフィードバック信号を取れるようにしたものを「クローズドループ」といいます。

クローズドループ制御を行う製品は各社から出されていますが、停止位置精度で大きく違いがあります。
そこで、当社製品「PULSERVO」と他社クローズドループ制御とで比較実験をしてみました。

PULSERVOと他社製品の停止位置精度比較

比較動画をご覧ください。
画面の左側は「PULSERVO」、右側は「他社製品」を置いています。

動画0:26

制御画面に書かれている「CNT」は、
CNT1:指令位置カウンター
CNT2:機械位置カウンター(モーター位置カウンター)
CNT3:CNT1とCNT2の差
を表示しています。

動画0:30

次に、「CNT3」を注目してください。

PULSERVOは停止時にCNT3は「0」を示すのに対し、
他社製品は「0」になる場合とならない場合があります。

動画0:38

さらにウレタンスポンジで、外から負荷を加えるとその数字はさらに大きくなります。

表示の「1」は0.036°を示しますので、「5」の場合は、0.18°です。
一方向回転では片方向にずれていますが、左右方向回転では±の両方向にずれています。

同じクローズドループ制御なのに、どうしてずれる?

PULSERVOは停止位置が、ずれない。
他社製品は、ずれる。

おなじクローズドループ制御のはずですが、何故なのでしょう?

比較した他社製品の説明には、
「通常時はオープンループ制御、過負荷時はクローズドループ制御」
とあります。

一般にステッピングモーターは、構造的に外側のステーターと内側のローターが電磁石と永久磁石によって引き合った所で停止します。負荷が加わると、ローターが負荷の方向に引っ張られ、バランスが取れた所で停止します。
比較動画では、他社製品はオープンループ制御で駆動しており、その現象が出ているものと考えています。

PULSERVOは常時クローズドループ制御

一方、PULSERVOは、負荷状況に関係なく「常時クローズドループ制御」を行っています。
そのため少々の負荷でも指令位置を守り、高い精度で位置決め制御が可能なのです。


いかがでしたでしょうか?
クローズドループ制御と言っても、それぞれに特徴があり、
それが停止位置精度に違いが出てくることがあるのですね。

 

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[特集] 脱調しないステッピングモーター「PULSERVO」
[動画] クローズドループとオープンループの違い
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